注文住宅に必要な広さってどれくらい?

公開日:2023/10/15  


注文住宅を建てるとき、理想の広さについてイメージできている方は少ないのではないでしょうか。今回は、注文住宅に必要な広さをイメージするために、一坪の具体的なイメージや、一戸建ての平均的な坪数、人数に合わせた居住面積などを詳しく解説します。注文住宅を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

そもそも一坪ってどれくらいの広さなの?

注文住宅の土地を選ぶ際や、間取りを決める際に「一坪」と言われても、ピンと来ない方が大半ですよね。ここでは、一坪の大きさをなんとなくイメージできるようにしていきましょう。

まずは、一坪を平方メートルで表してみます。一坪というのは、一辺が1.82mなので、面積にすると3.31平方メートルとなります。数字ではまだピンと来ないでしょう。では次に、畳の枚数に換算してみましょう。畳は長い辺の長さが1.82m、短い辺が0.91mです。そのため、一坪は畳を2枚並べると、丁度一致することがわかります。畳がある環境で育った方であれば、多少ピンとくるのではないでしょうか。

これでもピンとこない方は、身長が180cm程度ある人をイメージし、その人が4人横になって、正方形を作るのをイメージしてみてください。なんとなく広さがイメージできるかと思います。イメージしてみると、意外に一畳というのは広いことに気づくはずです。

平均的な坪数は35~40坪程度

次は、一般的な一軒家の、平均的な広さをみていきましょう。2018年に「フラット35」が調査したアンケート結果を参照すると、注文住宅の住宅面積平均は、126.8平方メートル(38坪)となっています。38坪を畳に換算すると、およそ76枚分に相当します。

また、建売住宅の平均面積は、およそ100平方メートル(30坪)です。これらの結果から、平均的な注文住宅の坪数は35〜40といえるでしょう。30〜40坪の住宅面積があると、2階建ての4LDKが建てられるので、生活には問題ない程度の広さがあります。

家族の人数や生活スタイルに合った広さを選ぼう

では、ここからは家族の人数に合わせた住宅の広さを解説します。家に住む人数によって、必要な坪数が変わってくるため、家族が多い方ほど、慎重に検討する必要があるでしょう。(以下説明に「平方メートル」が頻出するため数字あとの平方メートルは省略しています。)

2人で住む場合

たとえば、夫婦2人で住む場合、国土交通省「住生活基本計画における住居面積水準」によると、最低住居面積は30(9.08坪)です。都市で家を建てる際に、必要と考えられる居住面積は55(16.63坪)で、郊外や都市以外で家を立てる際の住居面積は75(22.7坪)となっています。

最低住居面積のスペースの割合としては、就寝・学習部屋10、食事・団らん2.5、キッチン周りが2.7、トイレ1.8、お風呂2.3、収納2.8、その他1.3、動線6.0程度です。壁や補正を入れると、30〜32程度になります。これが都市以外で住居を建てた理想的な住居面積になると、就寝・学習16.2、食事・団らん10、調理3.1、トイレ2.0、お風呂2.5、洗濯1.1、収納3.9、その他3.0、動線10〜15.1となり、就寝スペースや食事スペース、収納がより大きくとれるようになります。30坪程度あれば、余裕をもって生活できるうえ、子どもができてからも安心です。

3人で住む場合

3人で住む場合の最低居住面積は40(12.1坪)です。都市で家を建てる場合には、75(22.7坪)、郊外や都市以外で家を建てる場合には100(30.1坪)となっています。やはり2人で住む場合に比べて、坪数も多くなります。

スペースの割合を見ていくと、必要最低限の場合では、就寝・学習15.0、食事団らん3.1、調理3.2、トイレ1.8、お風呂2.3、洗濯0.9、収納3.6、その他1.5、動線8.0となっています。これが理想的な居住面積となると、就寝・学習24.3、食事12.2、調理3.8、トイレ2.0、お風呂2.5、洗濯3.5、収納5.1、その他3.5、動線20と明らかに就寝・学習スペースや食事・団らんスペース、動線の空間が広いのが分かります。心地のよい、快適な住居を目指すのであれば、やはり30〜40坪(100〜132平方メートル)の居住面積があるとよいでしょう。

ここで紹介したのは、あくまで一例なので、注文住宅を建てる際には、必要に応じてスペースの割合を変更することは可能です。また、人数だけを見るのではなく、人の大きさも考慮するとよいでしょう。子どもが2人と親が2人の場合には、これより狭くても快適に暮らせますが、大きめの男性4人で暮らすには狭いかもしれません。人数だけでなく、住む人を考えることでよい坪数を見つけられるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事では、注文住宅に必要な広さを解説しました。住居人数によって、家の広さは決まってくるので、一概にこの広さがあれば満足できるとは言えません。また、都市部では居住面積に対する土地の費用が、郊外に比べて高い傾向にあるため、用意できる金額と相談する必要もでてきます。費用と住居の広さのどちらをどのくらいとるかによって、建てられる家のサイズ感も変わってくるため、専門家の方と一緒にプランを練っていくことが大切です。

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