注文住宅でのヒートショック対策とおすすめ建材・設備を紹介

公開日:2024/11/15  

ヒートショック

温度差がある注文住宅ではヒートショックが起こりやすく、体にダメージを与えてしまいます。注文住宅を建てる際にはヒートショック対策をおこない、家族全員が心置きなく暮らせる住まいづくりを目指しましょう。本記事では、注文住宅におけるヒートショック対策と、おすすめの建材や設備を紹介します。

ヒートショックとは?

ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、心臓や血管に大きな負担がかかる現象です。

とくに冬場、暖かい部屋から寒い廊下や浴室に移動する際に起こりやすく、高齢者を中心に深刻な健康被害を引き起こします。ヒートショックによる死亡事故も多発しているため、注文住宅には対策をするのが望ましいです。

注文住宅のヒートショック対策例を紹介

注文住宅でヒートショック対策をする際に、押さえたいポイントを紹介します。断熱や気密性のアップはもちろん、適切な設備を選んで導入するのもヒートショック対策には効果的です。

高断熱・高気密な住宅にする

注文住宅を建てる際には、高断熱・高気密の住宅設計が基本です。断熱材の選定や施工方法にこだわり、外気の影響を受けにくい住宅を作りましょう。断熱材にはグラスウールや発泡ウレタンなどの性能の高い素材を使用してください。

壁、床、天井に、しっかりと断熱施工をすればヒートショックが起きにくい注文住宅が作れます。気密性を高めるには、隙間を極力減らす施工を依頼します。

気密シートを追加し、外気が侵入しないようにすれば室内の温度を一定に保てます。暖房効率も高まるため、ヒートショックのリスクを軽減しながら節電も可能です。

浴室に暖房設備をつける

浴室はとくにヒートショックが発生しやすい場所です。入浴前と入浴後の温度差を少なくすれば、ヒートショックを防止できます。

浴室には浴室暖房乾燥機を設置し、入浴前に浴室を温めておくと外部との温度差が少なくなり効果的です。浴室との温度差を減らすために、脱衣所の断熱対策をするのも忘れないでください。

全館空調などの温度管理システムを導入する

全館空調システムの導入は、家全体の温度を均一に保つための有効な手段です。各部屋の温度を自動的に調整し、急激な温度変化を防止できます。快適な室内環境を維持するだけでなく、エネルギー効率の向上も可能です。

設備を追加すればエアコンを付ける必要もなくなるため、非常に経済的な対策といえます。全館空調を採用すれば、トイレなどの暖まりにくい部屋でのヒートショックを防げます。浴室と脱衣場の温度差をなくすためにも、全館空調は効果的です。

スマートホーム技術を導入する

スマートホーム技術を活用すると、ヒートショック対策をさらに強化できます。室内の温度を自動で調整するスマートサーモスタットを導入し、各部屋の温度を最適に保つ例が一般的です。

外出先からでも温度調整が可能なシステムを導入すれば、帰宅前に家の温度を適切に設定できます。温度センサーを各部屋に設置し、スマートフォンやタブレットから温度をモニタリング・制御できるシステムも有効です

注文住宅でヒートショック対策!建材や設備の選び方

注文住宅でヒートショック対策をする際に、設備や建材を選ぶポイントを紹介します。どのような素材の断熱材を選択するかや、おすすめ建材・設備を紹介しているのでぜひご覧ください。

内装の選び方

ヒートショック対策には、適切な断熱材の選定と正確な施工が欠かせません。グラスウールやセルロースファイバー、発泡ウレタンなどの高性能な断熱材を使用して外気の影響を受けにくい住宅を実現します

断熱材は壁、床、天井だけでなく、窓やドア周りにも適用して外部の空気を遮断するのがポイントです。

窓の選び方

窓は外部からの冷気や熱気を通しやすいため、室内の気温差が大きくなる原因となります。窓の断熱性能を高めることで、室内外の気温の差を少なくし、ヒートショックのリスクを軽減します。

複層ガラスやトリプルガラスを使用し、断熱性能の高いサッシを選べば、より断熱ができヒートショックを防げます。アルミサッシに比べて断熱性能が高い、樹脂サッシや複合サッシを使うのが効果的です。寒冷な地域なら、二重窓を取り入れるのもおすすめです。

換気システムの選び方

断熱・気密性能が高い住宅では、換気を怠ると湿気や汚れた空気が溜まりやすくなります。熱交換型の換気システムを導入し、室内の空気を効率よく入れ替えつつ熱のロスを最小限に抑えます。常に新鮮な空気を保ちつつ、暖かさも維持できます。

床暖房の選び方

パネルヒーターや床暖房の設置により、入浴前後の温度差を減らし、ヒートショックのリスクを軽減できます。全館または一部のみの床暖房が選択できるので、どこに施工するかは業者と相談しながら決定します

なお、かつて床暖房は冬にしか使えず、コストがかかるという悪評もありました。近年では夏に床暖房の管へ水を通し、冷却効果を高められるものも施工されています。全館空調と併用できる床暖房もあるため、コスパを重視しつつ床暖房を選びたい方は採用をおすすめします。

まとめ

注文住宅でのヒートショック対策は、家族全員の健康と快適な住環境を守るために大切です。高断熱・高気密の住宅を実現し、注文住宅でのヒートショックを防止してください。注文住宅でヒートショックを防止する方法には、床暖房や全館空調、断熱対策などが挙げられます。かかるコストや施工期間はそれぞれ異なるため、自分に合ったものを選択しましょう。

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